明日ちがう屋根の下

夫婦世界一周3年半の旅!73の国と地域へ訪問!大まかな旅路→フィリピン留学→オーストラリアワーホリ→NZからアラスカへ渡り陸路でアルゼンチン最南端ウシュアイアへ→南アフリカから陸路でエチオピア→キルギスから陸路でヨーロッパ→中東→南アジア→東南アジア→中国→韓国→帰国!

世界一周の決断

チャリンコ世界一周!という目標を北海道の名寄から宗谷岬の間の広大の大地の上で掲げてから、約7カ月以上が経過した。練習として関東一周も計画倒れとなり、自己嫌悪したのも束の間、それを忘れるくらい多忙な毎日を送っていた。そんな12月の初旬、その日も一日の仕事が終わり、いつも通り10時12分の東海道線に乗り込んだ。いつもなら疲れて携帯を見る気にもならないのだが、その日は違った。何となく、あの本の著者である石田ゆうすけさんの名前を検索した。本当にぱっと思いついたのだ。仕事以外のことを考えたかったのかもしれない。すると、奇跡的に2日後の土曜日に関内(横浜駅近辺)で石田さんの講演会があるというのだ。即予約。あの本の著者に会えるなんて夢にも思っていなかった。会えば、何か変わるかもしれない。俄然やる気が出て、一気に行動できるかもしれない。そして、逆に考えたくはなかったが、あれだけの偉業を成し遂げて、本まで出すくらいだから自分とは次元が違うひとなのかもしれない。自分は自転車で世界一周なんてできない器だと気づかされるかもしれない。その方がある意味楽なのかもしれない。とにかく、講演会に足を運んだ。何だか妙に緊張した。会場のレストランには自慢のチャリで出向き、近くの電柱にくくりつけた。会場は地下にあり、ぎこちない足取りでゆっくりと降りて行った。受付の女性に名前を伝え、中に入るなりあたりを見回した。入口すぐ横に長机があり、そこに講演の準備をしているハンチングを被っている男性がいた。間違いなく石田さんだ。自分のチャリ旅の原点となる人だ。どんな人なんだろう。話す機会を何とかして持ちたい。会場は、30人くらいか。小さなレストランなので30人でも会場は満席だった。講演は石田さんの世界一周の体験談をスライドを通して行われた。本には語られていない話しや写真もあり興奮したが、一番衝撃を受けたのは終盤に石田さんが発した一言だ。「明日死んでも後悔がないんです」自転車世界一周7年半の体験が人生の満足感を満たしていると。彼の頭の中には、世界中の景色と交流した人々との想い出が詰まっていて、思い出すたびに心が豊かになるのだろう。そんなことばを今までに聞いたこともなかった。人は誰しもなにかしら、後悔の念を抱えながら生きるものとばかり思っていたが、目の前にそれを超越したひとがいる。羨ましいと率直に思った。夢を成し遂げるというのはこういうことなのか。講演後に懇親会があり、石田さんとようやく話すことができた。講演会の時の話し方から想像はできていたが、物腰が柔らかい人柄だった。目のぎらついた野心家、カリスマ的な特別なひとではなかった。つまり、我々一般人と何ら変わらない方で安心した。しかし、それと同時に芯の強さを感じた。発言だったか、雰囲気だったかうまく言えないのだけれど。少なくとも10人弱いた懇親会なので、深く話せたわけではないのだけれど、石田さんを手の届かない特別な存在ではなく、身近な存在として感じることができた。覚悟と準備さえすれば僕にもできると確信した。自分も将来後悔しない選択、究極の満足感を味わいたいと思った。そして、僕は近い将来に自転車世界一周することを決断した。

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