明日ちがう屋根の下

夫婦世界一周3年半の旅!73の国と地域へ訪問!大まかな旅路→フィリピン留学→オーストラリアワーホリ→NZからアラスカへ渡り陸路でアルゼンチン最南端ウシュアイアへ→南アフリカから陸路でエチオピア→キルギスから陸路でヨーロッパ→中東→南アジア→東南アジア→中国→韓国→帰国!

旅の原点~世界一周のストーリーはこの時始まった~

旅の一番最初のきっかけは、大学4年まで遡る。無事に就活も終わり、授業は週一のゼミのみというまさに人生の夏休みとも言える時に、1冊の本に出合ったことだ。「行かずに死ねるか」(著者 石田ゆうすけさん) 7年半かけて自転車で世界一周の偉業を成し遂げた人の本だ。ゼミで一緒のクラスだった井上君が貸してくれたのだ。というのも、大学2年から愛車としてきたビッグスクーター(MAXAM)に飽きがきていたし、ゼミを通して親しくなった井上君のロードバイクの話しを聞いて興味を持ち始めていた。彼は既にチャリで九州一周をしていた。私はもともと旅は好きだった。海外にはあまり行ったことはなかったものの、MAXAMで四国一周など遠出もしたし、青春18切符で地元福岡から北海道往復もした。でも、世界一周云々は考えたことはなかった。そして、この本を読んで何かが弾けた。目的地まで飛行機でひとっ飛びではなく、自分の力で広大な大陸を縦断、横断し、現地の人や旅人と深い交流をしていく。観光目的の効率的な旅ではなく、どちらかというと目的地までの過程に重きを置き、目的地に到着したときの達成感を味わっていく。すごく自分の旅の価値観に近しいものを感じ、この人と同じような旅を自分もしたい!と一気に身体が沸騰したのを鮮明に覚えている。本を読み終えるときには、既にロードバイク購入を決意した。その数日後、愛車の売却分でロードバイク(TREK)を購入。これも本の影響だったと記憶している。もともとアメリカはNBA(世界最高峰バスケリーグ)を通して憧れの国だった。そして、TREKとスポンサー契約しているアメリカ出身プロ ロードレイサー、ランス・アームストロングの自伝「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」を読み、彼の自転車への一途な想いに感銘を受け、迷わずTREKに決めた。

購入後、一気にチャリ旅にのめり込んだ。沖縄八重山諸島へチャリとともに旅をした。石垣島西表島小浜島とマイチャリで走り抜ける爽快感。走りながら目の当たりにする透き通るような空に海。そして目的地に到着したときの疲労感から来る達成感。もう堪らなかった。地元では、井上君とよく走りに行くようになり、彼の実家熊本まで行ったときが最初のロングライドになる。街を抜け、山を越え、県を跨ぎ、目的地に着くなり飯を平らげる。この上ない爽快感である。極端な私は、チャリ以外の事が考えられなくなった。バイトの後に居ても立っても居られなくなり、夜9時を過ぎているにも関わらず、関門海峡をチャリで越えたくなった。博多から3号線を右に曲がれば自宅だが、勝手にハンドルは門司港方面である左にきっていた。80km程を3時間ほどで走り、いざ関門トンネルへ。どうしてだろう。海峡を目の前に胸が高鳴る。山口は父親の実家のため、何度も訪れたことはあるが、チャリで行くとまた気分がまるで違う。後先考えずに、ただ高揚した頭を一気に覚まされた。関門トンネルが夜間は開いていないのだ。(笑) 一気に冷静になり、ジョイフルで一夜を明かし、帰宅。(そう、翌日バイトもあったのだ)そして、日を改め大阪へ向かった。当時父親が大阪で単身赴任していたこともあり、目的地に決めた。この旅も期待を裏切らなかった。山口、広島は山が多く、しんどい時も多かったが、街の景色が変わり、人々のイントネーションが少しずつかわり、広島を越え、岡山に入るとだいぶ関西弁に近くなっていく。この変わり目を見れるのも、チャリ旅を一つの魅力だと思う。一人旅で自分のペースで走り、休みたいときに休み、その日の目的地も自由に決めていくのも心地よかった。大阪に着く頃には、自分もチャリで世界一周をしてみたい。そう思うようになった。しかし、確信はなかった。思うに、当時は本気ではなかった。社会人になる前で経済的にも自立していなかったし、社会人になることがどう自分に影響を与えるのかが分からなかった。ただ興味を抱いていたといったところだろうか。しかし、卒業旅行の35日のアメリカの旅を通して、将来海外勤務をして国際人として生きたいと強く思ったのを記憶している。日本にいると日本人として、世界から少し隔離されているように感じるが、アメリカの旅で世界中の人々が一緒暮らしているとこを見て、世界の違いを感じたからだ。人種や国籍、文化の違いはあるが、同じ言葉を話し、共に生活し仕事をする。そんあとこに身を置けば、自分も世界をより身近に感じることができるのではないか。

昔から潜在的に海外への好奇心、旅への憧れを持っていたが、あの本をきっかけに旅への海外への好奇心はより一層高まった。今、オーストラリアのパースで記事を書いているが、改めて振り返ると、この本に出会っていなかったら、僕は会社を辞めて旅に出る事はなく、また違う人生を歩んでいたと思う。それほど、自分に影響力を与えた本。そして、その時、新しい人生が始まったのである。

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